街からATMが減少、跡地利用者が続出の実態!

2020年12月19日
2020年12月19日
達人調査員
達人調査員

■はじめに

UFJ銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行…お金を下ろしたいと考えたとき、これまで大概は近くにATMがあることが普通でした。

しかし今、そのATMが減少しているのです。

ではなぜ、ATMは減少しているのか。

今回はATM減少について、詳しく説明していきます。

■ATMの数

日本は現金主義ということもあり、世界でもATMの利用は多い国です。

ATM設置数は202,300台でなんと世界で4位。そんな日本も昨年500台のATMが閉鎖されています。

その背景にはなにがあるのか、考えていきましょう。

■なぜATMは減っているのか

ATMが減っている原因は下記の3つが考えられます。

1.キャッシュレス化による現金利用の減少

ATMの減少の要因には、キャッシュレス決済が進んでいることによるATM利用の減少が考えられます。

こちらをご覧ください。

2020年版 一般消費者におけるキャッシュレス利用実態調査レポート | 小売業向けPOSシステム | NECソリューションイノベータ (nec-solutioninnovators.co.jp)

決済手段別の利用率をみると、 スマホ決済(QRコード型)は、利用率が19%から43%と大幅に増加し、『現金』『クレジットカード』が7割以上と主流の決済手段である中で、2019年時点と比較してスマホ決済(QRコード型)を普段利用する人が大きく増加しました。

このように近年キャッシュレス化が進んでおり、今後も進んでいくことが予想されます。

キャッシュレス化が進むほど、現金の利用が減るため、現金を下ろす必要がなくなり、ATMの利用が減少していくのです。

2.コンビニのATM機による代替

至る所にあり、買い物のついでにお金を引き出せるコンビニATM機を利用する人が増え、わざわざATMを探す、ATMに行く人が少なくなったと言えるでしょう。

3.銀行経営の変化

近年銀行の利益縮小により、銀行業界は変化をせざるを得なくなっています。

その中で、コスト削減を進めることが必須となるのですが、銀行経営に関して言えば人件費に加えて「物件費」と呼ばれる要素がコストのかなりの部分を占めているのです。

ですので、銀行は以前と比べ利用の減ったATMの削減をすることで「物件費」をカットに努めているのです。

■ATM跡地の利用

銀行のATMがキャッスレス化にともない減少する中、アクセスの良いATM跡地を改装したテイクアウト専門の新規オープンが相次いでいます。

駅中や駅近、商業施設など人の集まる場所に設置されていることの多いATM。

その跡地は、ちょっとしたお店を開くには最高の立地なのです。

またスペースも最小限ですので、家賃や人件費も削減できることから、今注目を集めています。

コロナウイルス蔓延により、テイクアウトの需要が増えていることから、お店をオープンするのにちょうど良い土地のATM跡地にテイクアウト専門店をオープンしようと考える人が増えていることが考えられるでしょう。

■さいごに

駅中、駅近にパン屋さんができたな・・・飲食店が増えたな・・・

というぐらいのことでも、その背景には一見関係ないと思われるようなATMの減少という要因があるのです。

メディアで取り上げられることもありますが、放送されてからではたくさんの人がそのことを知った状態なので、着手するには手遅れになる可能性も大いにあります。

では、手遅れにならず、むしろ時代の流れを知り先手を打つためには?
そこでおススメしたいのが「市場調査」です。

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